「電波そのもの」について、並みのNW/SCエンジニアは知らない事が多すぎると思うので、私が多少知って居る事を述べて行きます。(「受け売り」が広まらない事を祈るばかりです)

経験則で物を言ってしまう人が「周波数の低い電波は回り込む」なんて主張しますが、それが間違っている例を実験として紹介します。
実験の内容は下記となります。

①1000円くらいのAMラジオを買ってきて、周波数を810Khzに合わせます。

②上記のラジオを聴きながら、ビル等のエレベータ「ホール」に行きます。
 つまりエレベータには入室しません。
③電波の途切れる場所を探します。
 可能であれば自動車でカーラジオを聞きながら「あばら骨みたいな」コンクリート製の覆いがある場所を探します。

さて、電波は途切れましたよね。「あばら骨の下」だとパツパツと断続的に途切れます。

一般に「トンネル内でAM放送が途切れないのは、周波数の低い電波は「回り込む」からだ。
と言われますが正解は違います。 正解は 再放送して居るから です。
上記810Khzの放送はAFNと言って「米軍の家族向けの放送」であり、再放送をしていないのです。

可能であれば エレベータホール周辺で、携帯電話のテザリングにPCを繋いで、Pingを打ちながら、どの様な状況ならPingが途切れたり品質が悪化するか調べてみてください。上記のAM放送とそう差異は無いはずです。

コンサルを名乗る人が実際に、出鱈目を言っていたのでこの記事を書いてみました。
気象衛星が飛来する時間帯は(過去と未来それぞれ2週間程度に限られますが)Pythonその他の
簡易言語のライブラリで計算する事が出来ます。(ヒントとして「NORAD」「TLE」「SGP」と言っておきます。

グラフィカルに表示してくれるフリーウェアも存在します。
直リンクを張りたくないのでキーワードのみ述べますが「Calsat32」で検索してみてください。

これで、障害が起きた時間帯に気象衛星が当該の地域に飛来して居たか否かが分かります。
イベント等で使用する等で未来の情報が知りたい場合も、2週間以内であれば可能です。


子供の時こんな奴で遊びましたよね。この玩具の場合は「位置エネルギー」「鉄球」ですが
電磁波の場合は「クーロン力」「電子」って良く考えたらこの場合は「電気が導体上で伝達される様子」のお話でした。。こっちは量子バケ学のお話となり、別物です。
まあ何にせよ高校で理系を選択して居れば説明不要のハズなのですが、ITエンジニアって恐ろしいほどにこの辺り無知でびっくりする事が多いです。